操作性の追求
WebDAVとは
World Wide Web Distributed Authoring and Versioningの略です。
一般的なWebアクセスで使用されるHTTP(HyperText Transfer Protocol)は、サーバからクライアントに向けたファイルの送信とクライアントからサーバに向けたデータの送信しか対応していません。
これに対して、WebDAVはHTTPの規格を拡張し、サーバ内にあるファイルやディレクトリのプロパティを設定したり、ロック機構を用いて複数のユーザでファイルを共有することなどを可能としています。
WebDAVはRFCで既定された標準化過程(Standards Track)のプロトコルです。
WebDAV 100%準拠の意味と意義
Zygnath Document ManagerはWebDAVに100%準拠しています。この事により、独自仕様のみのファイルサーバでは得られない様々なメリットを享受する事が出来ます。
WebDAVに対応した様々なクライアントアプリケーションの利用
Zygnath Document Managerは、WebDAVに対応した多数のクライアントアプリケーションから利用が可能になっています。WebDAVクライアントとなるアプリケーションには以下の様なものがあります(※)。
※ 専用クライアント製品を除き、Zygnath Document Managerとの接続をアシストマイクロ株式会社が保証するものではありません。ご注意下さい。
Windowsアプリケーション
- Microsoft Webフォルダ(OS標準添付の機能)
- Microsoft Word
- Microsoft Excel
- Microsoft PowerPoint
- Adobe Photoshop
- Adobe Illustrator
- Xythos Drive(旧製品)
Macアプリケーション
- Finder(OS標準添付の機能)
- Adobe Photoshop
- Adobe Illustrator
- Xythos Drive for Mac(旧製品)
iOSアプリケーション
- GoodReader
- WebDAV Navigator
- Keynote
- Pages
- Numbers
Androidアプリケーション
- WebDAV Navigator
以上はごくわずかな例にしか過ぎません。何よりも標準化されているプロトコルである事から、開発者のためのライブラリも様々なプラットフォームで存在しています。
今後もWebDAVに対応したアプリケーションは増え続けていく事でしょう。
ネットワークを選ばない共有環境
WebDAVは、HTTPプロトコルの拡張プロトコルであるため、ほとんどの場合ネットワーク構成の変更が必要ありません(※)。
※ HTTP/1.1を利用するため、一部の環境ではファイアウォールの設定変更が必要な場合があります。
支店や支社、取引先やキャンパスなど、複数サイトで構成される組織内ネットワークにおいても、SSLを利用したHTTPSプロトコルの利用も可能であるため、専用WANやVPNの構築を行う事無く、簡単で安全な統合ファイルサーバの構築が可能です。
独自クライアントアプリケーションの開発
WebDAVの仕様は完全に公開されています。このため、独自のクライアントアプリケーションを作成する事が可能です。
Zygnath Document Managerでは、以下のWebDAV拡張についてもサポートしています。
- DAV Searching and Locating(※)
- WebDAV Access Control Protocol
- Delta-V(※)
※ 部分的なサポートであり、一部実装されていない仕様があります。
AJAXを利用したシンプルで応答性の高いビュー
Zygnath Document Managerのメイン画面は、シンプルな1ペインのビューとなっています。

AJAXの利用により、画面遷移を最小限に抑えたフォルダへの移動やファイルの表示、右クリックによるコンテキストメニューの表示など、普段使い慣れているファイルマネージャと同じような操作感覚を実現しています。
サムネイル・ビュー
個別のファイルを開くこと無く、サムネイルとして一覧表示をする事が可能です。

標準でサムネイルとして表示可能なファイル形式は、以下の通りです。
- JPEG形式
- GIF形式
- PNG形式
- BMP形式
また、オープンソースのサードパーティアプリケーションであるImageMagickを利用する事でPDF形式のファイルをサムネイル表示する事が可能です。具体的な手順はよくあるご質問をご覧下さい。
MS Office等にも対応するためのオプション製品については、現在開発中となっております。
一括アップロードと一括ダウンロード
Zygnath Document Managerは、WebDAVに対応しているため、Xythos DriveのようなWebDAVクライアントを利用すれば、ローカルPCで操作するのと同じようなドキュメント操作が可能です。
しかしながら、WebDAVクライアントアプリケーションがインストールされていない環境で操作する事もあります。
そのような場合でも、ブラウザだけで多数のドキュメントを扱うための機能が用意されています。
アドバンスト・アップロード
アドバンスト・アップロードは、アップロード対象としてフォルダを指定する事も出来る一括ファイルアップロード機能です。
ローカルPCからドラッグアンドドロップする事で、複数のファイルやフォルダを一度にアップロードする事が出来ます。

Zipで保存
ダウンロードしたいファイル/フォルダをZip形式のファイルとしてまとめた上でダウンロードを行う機能です。Zipファイルとは圧縮方式の1つであり、世界中で利用されている汎用的なファイルフォーマットですので、ほとんどの環境でそのまま利用が可能です(※)。
※ お使いの環境によっては、Zipファイルの解凍に別途アプリケーションが必要になる場合があります

MobileUIとは
Zygnath MobileUI(以下、MobileUI)は、Zygnath WFS 7.2SP5より新しく実装されたタッチデバイス専用のWebインターフェースです。モダンなアーキテクチャとデザインにより、タッチデバイスにおける利便性を大きく向上させます。

MobileUIで利用可能な機能
MobileUIでは、画面サイズやタッチデバイス特有 の制限により、Zygnathの全ての機能が利用できるわけではありませんが、チケット機能、Eメールによるリンクの送信など、モバイル端末の利用シーンにおいても便利ないくつかの機能がそのまま利用出来ます。

フォルダ・ファイルの送付はURLで
Zygnath Document Manager内に格納されているファイルやフォルダは、全てURLで指し示す事が出来ます。このため、ファイルを送付する場合は、そのURLを通知するだけで作業は完了します。
メールにファイルを添付する場合のように、受け取り側のメールサーバの容量を気遣ってファイルを圧縮したり、送信容量の制限によりファイルを分割したりする必要はありません。

セキュリティとアクセス権
Eメールによる送付とは異なり、ファイルのコピーを添付する訳ではないため、既に設定されているアクセス権がそのまま適用されます。このため、メールの送信先を間違ってしまった場合も、メールを受け取ったユーザにアクセス権がなければファイルを閲覧する事は出来ません。
また、一時的にファイルやフォルダへのアクセス権を設定するチケット機能もあり、Zygnath Document Manager上にアカウントの無いユーザに対しても、安全に共有を行う事が可能です。
ユーザ自身が確認可能なアクセスログ機能やファイルを閲覧すると通知が送られてくるEメール通知機能も、このようなシーンで役に立ちます。
上書きも可能
更新権限が設定されたファイルのURLを送付する事で、受け取り側に直接ファイルを更新してもらう事が可能です。
Xythos Drive/Xythos Drive for Macであれば、URLをクリックして直接編集が可能であるため、受け取ったユーザはファイルをダウンロードしたり、アップロードしたりする必要もありません。
Xythos Drive/Xythos Drive for Macを導入していないユーザであっても、専用の操作画面が用意されているため、操作に迷う事はありません。
フォルダも
ファイルだけではなく、フォルダも同様にURLで指し示す事が可能です。これにより、ファイルを送るだけではなく、ファイルを受け取る事も可能です。
共有ウィザードで簡単共有
ファイルやフォルダを共有したい場合に、アクセス権の設定からメールの送信までをウィザード形式で簡単に行うための機能が搭載されています。

メールを送信できる環境ではない場合も、Zygnath Document Managerにはブラウザからメールを編集・送信するための機能が付いているため、どこでも利用が可能です。

また、普段は使い慣れたメーラーを起動するようにも設定可能ですので、利用する環境に応じて使い分ける事が出来ます。
バージョニング機能による履歴管理
バージョニング機能を利用する事で、ファイルのバージョン管理を行う事が可能になります。今までファイル名に日付を入れたり、世代別フォルダを作成するなど、煩雑な管理を行っていたバージョン管理を大幅に効率化する事が可能です。

バージョニング機能には、チェックインやチェックアウトといった、ユーザが任意のタイミングでバージョンを確定する機能も含まれているため、無駄にバージョン数だけが増えていくという事はありません。
チェックアウト中はファイルがロックされるため、他のユーザからの更新を防ぐ事が可能です。
人ではなくフォルダに付いているごみ箱機能
Zygnath Document Managerのごみ箱は、フォルダに対して設定されているため、削除を行った場所がわかれば、適切なアクセス権を持っている限り、他のユーザでもごみ箱から復元する事が可能です。

共有環境において、ファイルを誤って削除してしまう等の事故は避ける事が出来ません。その際、誤って削除してしまったユーザがいなくても、フォルダの管理を行っているユーザがごみ箱から復旧する事が出来るため、事故対応を事前に定型化しておく事が可能になります。
誤って上書きしてしまっても安心
バージョニングが設定されていない状態で、間違ってファイルを上書きしてしまった場合は、どうなるでしょうか?
Zygnath Document Managerでは、バージョニングが設定されていないファイルであっても、ごみ箱が設定されていれば、自動的に上書きされる前のファイルがごみ箱に残るようになっているため安心です。

同時にバージョニング機能も設定されるため、いくら上書きされてもオリジナルのファイルを失う事はありません。
ごみ箱上のファイルは一定期間で自動的に削除されるため、それまでであれば、いつでも好きなバージョンを復元する事が可能です。
Eメール通知機能で出来る事
Eメール通知機能は、フォルダ・ファイルに設定されたイベント(読み取り、変更、コメント)を、Eメールを利用してユーザに通知する機能です。Eメール通知機能を利用する事で、他のユーザによるファイルの変更等を知る事ができ、課題一覧表などの更新を逐次確認する場合などに有用です。

通知対象は自分で設定
どのフォルダ・ファイルに変更があったらEメール通知により通知されるかは、利用者自信が自由に設定します。
参照する事が出来るフォルダやファイルであれば、どこでもEメール通知の対象とする事が可能です。
通知タイミングは2種類
Eメール通知の対象となっているイベントが発生したら即座に通知する方法と、1日に一度纏めてそれまでに発生したイベントを通知する方法の2種類が設定可能です。
それぞれ独立して設定できるため、即時の通知を受け取りつつも、サマリーとして日次でのレポートを受け取る事も可能です。
Eメール開封確認機能の代わりとして
Eメールには開封確認機能を搭載しているものがありますが、受信者が対応しているメーラーを使っていなかったり(中にはメールサーバが対応していなかったり)、対応していても設定で使用しないようになっていたりと、あまり有効には活用されていません。
しかしながら、課題を管理しているファイルや提案資料など、内容を確認してもらった事を知りたい状況は多くあります。
そのような場合、Eメール通知機能を利用すれば、誰がいつファイルを閲覧したのかをすぐに確認する事が可能です。
フォルダに設定して提出物の確認
Eメール通知機能は、ファイルだけではなくフォルダにも設定する事が可能です。ファイルがアップロードされたり、上書きされた事を通知するように設定する事で、提出物の確認をすぐに行う事が可能です。
ファイルリンクによるEメールでのファイル通知と組み合わせれば、アンケートや申請資料の回収などで有効に活用できます。
対応言語
Zygnath Document Managerは以下の言語でのインターフェイスを用意しています。
- 日本語
- 英語
- 中国語(簡体字)
- フランス語
- スペイン語
- ポルトガル語
多タイムゾーン対応
Zygnath Document Managerでは、Javaが対応するタイムゾーンを標準的にサポートしています。
これにより、ユーザは共有する相手のタイムゾーンを気にする必要はありません。
Zygnath Wikiとは
Zygnath Wikiとは、Zygnath Document Manager内で利用できる、情報発信のためのWebページを作成する機能です。Zygnathのフォルダ・ファイルの共有と同じように、作成したWikiを他のユーザと共有してWebページの内容の編集や、Webページに対するコメントをすることができます。Zygnath Wikiを利用することで、部門内で共有する情報をとりまとめたWebページの作成や、手順書やマニュアルなどをまとめたWebページを作成して公開することが簡単に行えます。

Zygnath Wikiの特徴
Zygnath Wikiは、フォルダ・ファイルの共有と同じように扱う事が出来るため、アクセス権の設定や、チケット機能による共有等を行う事が出来ます。
WYSIWYGで編集可能なインターフェイスを備え、Zygnath Document Manager上のドキュメントの検索結果を表示したり、ファイルをアップロードする事が出来るなど、Zygnath Document Managerに最適化された機能を提供します。
Zygnath Dropboxとは
Dropboxとは、特定ユーザからのファイルを回収し、管理を行なうための特殊なフォルダです。Dropboxには、提出期間や提出者の設定など、通常のフォルダにはないファイル回収に特化したいくつもの機能が備わっています。Dropboxを利用することでレポートやアンケート、また各種申請書類といった、あらゆるファイルを効率よく回収することができます。

Zygnath Dropboxの特徴
提出物を回収する場合に、提出するユーザ間でお互いのファイルを参照出来ては問題になる場合があります。
Zygnath Dropboxを利用すると、提出者は自分の提出物は確認できるものの、他の提出者が提出したファイルは確認できないような提出場所を提供する事が可能です。
提出物を受け取るユーザは、提出を行ったユーザと提出物の一覧を視認性の高いビューで確認する事が可能です。
また、同じファイル名でアップロードする事は出来ず、締め切り等も設定する事が出来るため、提出物の改変を防ぐ事が出来ます。
セキュリティへの対応
4種類のアクセス権と継承
Zygnath Document Managerは、以下の4種類のアクセス権で全てを管理する事が出来ます。
- 読み取り
- 書き込み
- 削除
- 管理
フォルダに対しては、さらにそれぞれ継承と付くアクセス権を設定する事が出来、フォルダ配下に新しく作ったフォルダやファイルに対して、継承として設定したアクセス権が自動的に付与されます。

読み取り権限の無いフォルダ・ファイルの扱い
フォルダ・ファイルに対して読み取り権限を持っていないユーザは、その存在を知る事は出来ません。
このため、フラットに配置したフォルダ・ファイルであっても、アクセス権に従って必要なもののみ開示する事が出来ます。

アクセス権管理の委譲
アクセス権を設定するために必要な権限は管理権限ですが、これ自体がアクセス権の1つとして表現されているため、管理権限を持ったユーザは、別のユーザに管理権限を委譲する事が可能です。
このようなユーザ間におけるアクセス権の変更も、アクセスログ機能で記録が残るため、誰がどのようにアクセス権を変更したかを記録して残しておき、ユーザ自身が確認する事が出来ます。
アクセス権の管理に都度システム管理者が関与する必要は無く、フォルダ階層別に管理者を設定して、管理を委譲する事が可能です。
継承を利用したアクセス権の統制
ユーザにアクセス権の設定を任せる事も可能ですが、内部統制を行う上では、システム管理者が厳密にアクセス権を管理したい場合があります。
このような場合は、フォルダの継承アクセス権を活用する事で、ユーザにはアクセス権の変更はさせずに、フォルダやファイルの管理のみ可能とする事が出来ます。
以下のようにアクセス権設定を行うと、プロジェクト用フォルダは、アクセス権の変更も削除も出来ませんが、配下にはユーザが自由にフォルダやファイルを作成・削除出来るようになります。
フォルダ名 | ユーザ・グループ | 読取 | 書込 | 削除 | 管理 | 継承読取 | 継承書込 | 継承削除 | 継承管理 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
プロジェクト用フォルダ | A部署グループ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
B部署グループ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
C部署グループ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
さらに、一部のユーザにだけアクセス権の変更を許可するという事も可能です。
フォルダ名 | ユーザ・グループ | 読取 | 書込 | 削除 | 管理 | 継承読取 | 継承書込 | 継承削除 | 継承管理 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
プロジェクト用フォルダ | プロジェクト用フォルダ管理者グループ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
A部署グループ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
B部署グループ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
C部署グループ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
この場合、”プロジェクト用フォルダ管理者グループ”は、”プロジェクト用フォルダ”配下のフォルダ・ファイルのみアクセス権の変更が可能です。
チケットとは
Zygnath Document Manager内にアカウントの無いユーザに対して、一時的なアクセス権を発行する機能です。
例えば、顧客への営業資料の配布や外注先からの納品物の受け取り等で、自分が所属する組織外のユーザとファイルを授受するシーンは多くあります。
全てをシステムにユーザ登録する事が可能であれば問題ありませんが、ライセンスの問題もあり、一時的な取引先などは都度登録する訳にもいきません。
そのような場合もチケット機能を利用すれば、一時的なアカウントをユーザ自身が発行する事が可能です。

チケットとセキュリティ
チケット機能は便利ですが、セキュリティ的に保護する必要があります。
Zygnath Document Managerでは、以下の機能により、チケット機能によるアクセスを制限しています。
チケットに対するパスワード
チケットを発行する際に、パスワードを設定する事が出来ます。チケットを受け取ったユーザは、このパスワードが無いとアクセスする事が出来ません。
チケットの有効期限
チケットが発行されてから一定期間経過すると、自動的にチケットが削除されるようにユーザが設定する事が可能です。1時間だけ有効なチケットを発行する等で、必要最小限のアクセスを許可する事が可能です。
Eメール通知機能とアクセスログ機能
Eメール通知機能とアクセスログ機能は、チケット機能でも有効です。これらをチケットと併用する事で、チケットからのアクセスを適切に管理する事が可能になります。
アクセスログに記録される内容
Zygnath Document Managerにおけるアクセスログは、ユーザ自身が参照可能になっています。これにより、システム管理者に確認する事無く、誰がどのファイルをいつ読み取ったのか、または変更したのかを、ユーザ自身で確認する事が可能です。

アクセスログに記録される内容は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
ユーザ | 操作を行ったユーザの表示名とユーザ名が表示されます。チケットからのアクセスの場合は、チケット発行時に設定したチケット表示名が表示されます。 |
アクション | ユーザが行った操作が表示されます。 (表示されるアクション:ロギングのオン・オフ、読み取り、書き込み、コピー、移動、アクセス権の変更、コメントの追加・削除) |
バージョン | バージョニングが有効になっている場合に、操作を行ったバージョンが表示されます。 |
日付 | 操作を行った日時が表示されます。 |
IPアドレス | アクセス元のIPアドレスが表示されます。 |
システム管理者から見たアクセスログ
ユーザ自身が確認可能なアクセスログを含め、Zygnath Document Managerでは、以下の3種類のアクセスログが記録されています。
- アクセスログ(ユーザ自身が確認可能なもの)
- Zygnathトレースログ
- Web/APサーバのアクセスログ
Zygnathトレースログは、システム状態をトレースするための障害追跡用のログとなっています。ユーザが確認可能なアクセスログをシステム管理者側でも閲覧する場合は、アクセスログ管理ツールの導入をご検討下さい。
システム管理者向け機能
シングルファイルインスタンスとは
シングルファイルインスタンスは、Zygnath Document Manager上にアップロードされた完全に同一内容のファイルを1ファイルに纏め、ストレージ上の必要領域を削減する機能です。
システムが自動的に行うため、ユーザやシステム管理者が意識する事はありません。

どのくらいのディスク領域が削減されるのか?
ご報告を頂いたお客様からの実績からは、25〜30%程度の容量がシングルファイルインスタンス機能により削減出来た事が確認されています。
ご利用方法にもよるため、上記の数値は必ずしも保証されるものではありませんが、一般的なオフィス文書では近い数値での効果が出るものと考えています。
ユーザから見たシングルファイルインスタンスの効果
シングルファイルインスタンスは、ユーザからは通常意識される機能ではありませんが、この機能がシステムとして搭載されている事により、ユーザが利用できるディスク領域が実質的に増える事になります。
また、編集用のマスターデータとは別に、配布等を行ったという事で記録として保存しておきたいという場合がありますが、このような場合は同一内容である事が多いため、従来はディスク領域の無駄になっていました。
Zygnath Document Managerであれば、シングルファイルインスタンス機能が搭載されているため、このような状況でも気にする事無く、コンテキストに応じた同一ファイルを残しておく事が出来ます。
仮想サーバとは
Webサーバ等で実装されているVirtualHost機能と同じように、1つのシステムで複数のサイトを構築するための機能です。
Zygnath Document Managerにおける仮想サーバでは、ユーザ情報を含めた全てのコンテンツを、仮想サーバ毎に独立して扱う事が可能です。

仮想サーバを利用した運用
仮想サーバ間は独立したシステムとなるため、仮想サーバAにアカウントがあったとしても、仮想サーバBにアクセスする事は出来ません(仮想サーバBにアクセス権として仮想サーバAのユーザを追加する事は可能です)。
アクセス権の管理も独立する事から、社内情報共有用仮想サーバと社外取引用仮想サーバを分けて運用する事が可能です。
1システムで用途応じた複数のサイトを簡単に運用する事が出来ます。
なお、ユーザ情報をAD/LDAPと連携している場合は、仮想サーバ機能の利用は推奨されていません。詳細はサーバ製品に関するFAQをご覧下さい。
Active Directory/LDAPサーバと連携できる情報
ユーザ
Active Directory/LDAPサーバと連携を行った場合は、Zygnath Document Manager独自のユーザ管理機能は利用できなくなり、全てActive Directory/LDAPサーバのユーザ情報が使用されるようになります。
ユーザ情報はユーザIDや表示名だけではなく、EメールアドレスもActive Directory/LDAPサーバ上のものが使用されます。
グループ
Active Directory/LDAPサーバで登録されているグループ情報の利用が可能になります。また、ネストされているグループも正しく扱う事が出来ます。
なお、グループ情報に関しては、Zygnath Document Manager独自のグループ(グローバルグループと呼ばれます)は、そのまま利用が可能です。
属性情報によるアクセス制限
Active Directory/LDAPサーバでユーザに設定されている属性情報を読み取り、特定の条件を満たしたユーザのみアクセスを許可する事が可能です。
属性情報や所属グループによるユーザテンプレート設定
ユーザのホームフォルダの位置や言語設定・タイムゾーン等をテンプレートとして保存するユーザテンプレートという機能がZygnath Document Managerにはありますが、これをユーザの属性情報や所属グループとマッピングする事が可能です。
これにより、ユーザの言語設定等を自動化する事が可能です。
機能一覧
サーバ製品
- DMはZygnath Document Managerを表しています。
- DLはZygnath Digital Lockerを表しています。
- EDMはZygnath Enterprise Document Managerを表しています。
項目 | DM/DL | EDM | 内容 |
---|---|---|---|
WebDAV完全準拠 | ○ | ○ | WebDAVに完全準拠し、様々なWebDAVクライアントからWebベースのファイル操作を可能とします。 |
親和性のあるユーザインタフェース | ○ | ○ | どこでも、いつでも、Webブラウザからアクセスが可能です。 わかりやすいインタフェースで、ユーザ教育が不用です |
Mobile-UI | ○ | ○ | タッチデバイス専用のWebインターフェースです。モダンなアーキテクチャとデザインにより、タッチデバイスにおける利便性を大きく向上させます。 |
サムネイル表示とクイックビュー | ○ | ○ | 画像ファイルの内容をサムネイル表示によって確認が可能です。 クイックビューでは、画像イメージとメタ情報を同時に確認できます。 |
一括アップロード | ○ | ○ | アドバンストアップロードでは、ファイルまたはフォルダをドラッグ&ドロップし、まとめてアップロードが可能です。 |
柔軟かつ容易なアクセス権設定 | ○ | ○ | Zygnathでは、ファイルおよびフォルダに対するアクセス権を”読み取り”、“書き込み”、“削除”および“管理”の4種類のアクセス権により管理します。 |
チケット | ○ | ○ | Zygnath上にアカウントの無いユーザに、一時的にコンテンツへのアクセスを許可する機能です。チケットには、発行者自身が有効期限の設定や、専用のパスワードを設定する事が出来ます。 |
バージョニング | ○ | ○ | バージョニングをオンにするとファイルが更新される際にシステムが自動的にファイルのコピーを保持します。 チェックインおよびチェックアウトによる明示的なバージョン管理も可能です。 |
アクセスログ管理 | ○ | ○ | イベントのロギングをオンにすると誰がファイルにアクセスし、何をしたかを記録します。 アクセスログはファイル単位に管理可能です。 アクセスログによりコンプライアンスや内部統制を支援します。 |
Eメールによるファイルリンク(URL)送信 | ○ | ○ | Eメールにファイルを添付することなくファイルへのリンクを送ることが可能です。 Zygnathアカウントのないユーザには一時的にファイルにアクセス可能なチケットが送られます。 |
Eメール通知 | ○ | ○ | “変更”・”読み取り”・”コメント”イベントがファイル/フォルダに発生した際に、Eメールによる通知を受け取ることが出来ます。 通知の頻度は、イベント発生時または日次を選択します。 |
多言語、タイムゾーンのサポート | ○ | ○ | “言語”、”タイムゾーン”、”日付フォーマット”を変更可能です。 国際化対応により、海外拠点との情報共有も容易です。 |
検索機能 | ○ | ○ | ファイルプロパティやコメント、タグによるファイル検索が可能です。 検索条件を保存し再活用したり、検索時点での結果をHTML形式で保存することも可能です。 |
全文検索 | ○ | ○ | Microsoft Office文書ならびにAdobe PDFファイルの全文検索機能が可能です。 さらに多くのデータ形式に対応したXythos Search Filters(旧製品)のご用意もあります。 |
RSSフィード | ○ | ○ | RSSフィードを利用した情報共有が可能です。 |
Zygnath-wikiによる情報共有 | ○ | ○ | zygnath-wikiによる情報共有が可能です。zygnath-wikiは、ブラウザで編集可能な文書作成システムの総称です。 |
コメントの入力 | ○ | ○ | ファイル/フォルダにコメントを入力することが可能です。 入力したコメントは検索機能にてコメント内の語句を検索できます。 |
タグによるファイルのIndex化 | ○ | ○ | ファイルやフォルダにタグを入力し、ファイルにIndexを付加することが可能です。 入力したタグは検索機能にて一覧表示することにより、フォルダの階層構造とは無関係にファイルの分類が可能です。 |
Zygnath-dropbox | ○ | ○ | 特定ユーザからのファイルを回収し、管理を行なうための特殊なフォルダです。 zygnath-dropboxには、提出期間や提出者の設定など、通常のフォルダにはないファイル回収に特化したいくつもの機能が備わっています。 zygnath-dropboxを利用することでレポートやアンケート、また各種申請書類といった、あらゆるファイルを効率よく回収することができます。 |
ごみ箱 | ○ | ○ | ごみ箱に移動されたファイルは、削除ユーザ、削除日時および削除前のフォルダ情報を保持し、削除を実施したユーザが簡単にリストア(削除前のフォルダへの復元)が可能です。 上書きされたファイルは、overwritten filesフォルダに格納されバージョニングされます。 |
仮想サーバ | ○ | ○ | 1つのサーバで複数の独立したZygnathシステムを構築できます。 |
シングルファイルインスタンス | ○ | ○ | 同じ内容のファイルを統合し、ディスク上には1つの物理ファイルしか存在しないようにする機能です。 使用するディスクの容量を節約できます。 |
AD/LDAP連携 | ○ | ○ | AD/LDAPサーバのユーザ、グループ情報を利用する事が可能です。 |
ワークフロー | ○ | Zygnath Enterprise Document Managerのワークフロー機能は、業務に必要な文書を中心としたアプローチにより、ビジネス・ルールに従った文書の承認/レビューを実施し、承認/レビュー結果により文書のコピーや移動、削除等のアクションを実施することが可能です。 | |
クラシフィケーション | ○ | クラシフィケーションは、ドキュメントクラスという”属性情報の入れ物”をファイルやフォルダに設定する機能です。 フォルダやファイルに付与する属性情報を拡張し、一覧性や検索性を向上させます。 | |
リテンション | ○ | リテンション機能は、ドキュメントの保存期限を設定し、保存期限を経過したドキュメントの一括削除が可能です。 |
オプション製品
ごみ箱設定の一元管理 | アドミンツールセット | アドミンツールセットに含まれるごみ箱管理ツールでは、ごみ箱設定の一括取得や一括設定の機能を提供しています。 |
更新期限によるファイルの一括削除 | アドミンツールセット | アドミンツールセットに含まれるファイル自動削除ツールでは、更新後一定期間経過したものを一括でごみ箱に移動する機能を提供しています。 |
アクセスログの一括削除 | アドミンツールセット、アクセスログ管理ツール | アドミンツールセットに含まれるアクセスログ削除ツールでは、一定期間経過後したアクセスログを一括で削除する機能を提供しています。 アクセスログ管理ツールでも、同様にアクセスログの一括削除機能を提供しています。 |
アクセスログの一括出力 | アドミンツールセット、アクセスログ管理ツール | アドミンツールセットに含まれるアクセスログ削除ツールでは、アクセスログの一括出力機能を提供しています。 アクセスログ管理ツールでも、同様にアクセスログの一括出力機能を提供しています。 |
バージョン数の制限 | アドミンツールセット | アドミンツールセットに含まれるバージョニング削除ツールでは、バージョニングされているファイルに対して、特定世代以前のものを一括で削除する機能を提供しています。 |
ユーザのホームフォルダの共通化 | アドミンツールセット | アドミンツールセットに含まれるホームフォルダ固定ツールでは、ユーザ初回ログイン時に、そのユーザのホームフォルダを特定の一カ所に自動的に設定する機能を提供しています。 |
任意の項目によるアクセスログの検索 | アクセスログ管理ツール | アクセスログ管理ツールでは、アクセスログとして記録されている様々な条件での検索機能を提供しています。 |